日記を書く。自分を見つめることの大切さ。
前記事では、うつ病になった経緯を書きました。その後、4月になって通い始めた心療内科で抗うつ剤と睡眠薬(リフレックスとロゼレム)を処方され、症状は落ち着きました。はじめの2週間は、何も考えずに身体と精神を休めることにしました。もともと重度ではないためか、この2週間で症状は劇的に改善し、夜も眠れ、食欲もありすぎるほどに出てきました。しかし、心の中では、すぐに就職活動を再開しなければという思いがあり、治療開始後、3週間目に履歴書を送付し、4週目には面接も受けました。この面接がよくなかったのか、薬の効果が頭打ちになったのか、4月末には、また無気力で不安に襲われる日々がやってきました。それに伴い、食欲も落ち、手の震えや動機、発熱といった自律神経の症状も復活しました。
自分でもこれ以上、薬に頼りたくないという気持ちが強く、また、心療内科の予約も2週間後だったため、自力で精神を改善させる方法を模索しました。ネットで検索したり、本を読んでみたりして探す中で、三行日記というものがよさそうだと思い、始めてみました。一行目にその日の嫌なことを、二行目にその日の良かったことを、三行目に翌日の目標を書くというものです。はじめの10日間は、さっぱりでした。しかし、2週間続けてみると、少しずつではありますが、症状が改善されてきました。途中から、三行日記に、「幸せだから、成功するの?引き寄せの法則について。」で書いた「引き寄せの法則」の未来日記やショーン・エイカー氏の提言する感謝日記の要素を付け加えたのもよかったのかもしれません。
日記を書き始めて良かったのは、次の三つです。ひとつは、周りへの感謝の気持ちが生まれたということ。これは、三行日記の成果というよりも、引き寄せの法則と感謝日記のおかげです。でも、これが一番、心にプラスな影響を与えてくれました。ふたつめは、プラスの考え方のくせができ始めたこと。うつ状態で一人でいると、様々な負の考えが頭に浮かんできます。自分はダメ人間だとか、嫌われてるとか、ひどい時だと希死念慮が出てきます。しかし、三行日記では、悪いこと、嫌なことを書いた後に、必ず良いこと楽しいことを書きます。そうすると、自動的に、悪いことを打ち消すように良いことを思い浮かべることになります。そして、三つめは、自分本来の姿を見つめる機会ができたこと。嫌なこと、良いことは、自分がどう感じたかということが基準です。読み返してみると、考え方のくせだったり、何を大切に思っているのか、ということが少しずつ見えてきます。普段の生活の中で、他人との比較や世間体を考えてないがしろにしてきた部分が浮かび上がり、自分をもっと大切にしようという気持ちが沸き上がってきました。
精神が好転してきたのは、日記を書き始めてちょうど二週間後です。でも、その二週間はひどい心理状態でした。人と話もしたくないし、テレビや車のエンジン音もうるさくて仕方がない、不安感から身の置き方がわからず、部屋をぐるぐる回ったりもしました。暗い部屋にこもったかと思えば、太陽の光を浴びたくなり、外に出て何時間もぼーっとしたりしました。そんな状態が二週間続いて、ある日、ふと心が軽くなりました。もちろん、その後も、気分の浮き沈みはありますし、今も不安感は残っていますが、ずっと症状がよくなったのです。私には日記を書くという方法が合っているようで、うつ病が良くなってからも続けようと思っています。うつになったそもそもの始まりは、食欲がなかったり、睡眠時間が短くなったり、変なテンションだったりといった小さな変化に、自分で気付けなかったからです。日記を書くことで、心身の微妙な変化に気づき、メンタルの不調を予防することも可能なのかなと思っています。