場面緘黙症・うつを乗り越えて。30代からはじめる自由で幸せな生活への道

場面緘黙症を知ったきっかけ。

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 私が、「場面緘黙症」のことを知ったのは、『ザ!世界仰天ニュース』という日本テレビの番組を見たからです。4歳から10歳まで、私は家族以外の前で声を発することができずにいました。しかし、この症状に「場面緘黙症」という名前がついているとは、その時まで知りませんでした。

 番組が放送されたのは2013年の2月。私が場面緘黙症を克服してから10年近くが経った後のことです。信州かんもく相談室の代表者、長野大学の高木准教授によれば、場面緘黙症の発症率は0.2%ほど、500人に1人の割合です。私が通っていた小学校は全校生徒が600人弱でしたが、私のように声が出せない児童は、他にいなかったように記憶しています。そのくらい稀な症状の様です。

 発症する人が稀という事は、「場面緘黙症」を知っている人も少ないわけで、自分自身がそうであったにも関わらず、その症状を指す名前があったことを知らずに過ごしてきました。90年前後の当時、私に関わった教育関係者も場面緘黙症について知っていたのでしょうか。少なくとも親戚や近所の人など、周りにいた大人たちは知らなかったと思います。

 写真の女性は、カースティ・ヘイズルウッドさん。『ザ!世界仰天ニュース』で「静かな少女の秘密」として紹介された女性です。カースティさんも私と同じく、幼稚園への入園をきっかけに場面緘黙症となり、その後、克服され、モデルとして活躍、なんとミスイングランドにまで選ばれています。

 カースティさんが場面緘黙症を脱するきっかけとなったのは、家での様子を撮影したホームビデオを学校で流したこと。当時の私がそんなことされたら、もう学校へ行けなくなっていたかもしれません。でも、カースティさんは、それをきっかけに少しずつ場面緘黙症を乗り越えました。きっかけは人ぞれぞれ。いろんな人がいるのですね。

 まだまだ知られていない場面緘黙症ですが、カースティ・ヘイズルウッドさんのように場面緘黙症だったことを公表して、活躍される方が増えれば、理解が深まっていくのではないかと思います。私は、大人になってからの友人たちには、場面緘黙症だったことをほとんど話していません。話すきっかけがないというのが一番ですが、克服したものの場面緘黙症の後遺症とも言うべき感情(人に対する恐怖心)がまだ残っていて、そうした弱みを大勢の人に晒すことが出来ないのです。だから、言わなくてもいいことを公表して、場面緘黙症への理解を広める活動をしていることは、すごく立派だと思います。職業柄、それで売名できるというのもあるとは思いますが、それを差し引いても私にはとてもできません。ちなみに場面緘黙症は英語で"Selective Mutism"だそうです。カースティさん、頑張って!地球の反対側から応援しています。

カースティ・ヘイズルウッドさんのフェイスブックとツイッターはこちら。
Kirsty Heslewood (@KirstyRosex) | Twitter
Kirsty Heslewood, Miss England 2013 | Facebook
Kirsty Heslewood | Facebook

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